金田一少年の事件簿(2022) 第3話「聖恋島殺人事件 後編」感想

放送から半年以上が経過。めちゃくちゃ忘れ去られた頃に執筆再開である。

(以下ネタバレ感想。)

初の前後編、めっちゃ説明口調登場人物や事件のおさらいを主要メンバーで話し合うところからスタート。

前回では医者連中の3名中2名が殺され黒い噂も明らかになったので、唯一生き残った影尾(佃典彦)へ過去の話を問い詰めるも、何も知らないばかりか「医者だぞ!感謝されはしても恨みなんて買うわけがない」令和の時代に清々しいビッグマウスで反論。そして、原作では最初に死んでいる人間のためこれにて用済みその直後には速攻で行方不明になり死体で発見。原作には無い出番が追加されまくったとはいえスゲぇ小物感が爆上がりしたな…。

その後は、何も証拠がないままこの中に犯人がいる!と断言して一行を怒らせたうえ、推理に没頭して美雪を無神経にガン無視する一、美雪を気遣って場を和ませようと奮闘する佐木、一に反応を貰う度にいちいち一喜一憂する美雪が描かれながら、息抜きで行った美雪の手品をヒントに事件が解決。

犯人は終始医者軍団へ媚びを売っていた医療メーカー社員の伊豆丸(小市慢太郎)。別れた妻との間にいた一人娘と公園で偶然再会し、妻黙認で再び触れ合いの時間を取り戻していたところ、小児がんで娘が急死。仕事の経験上いくらなんでも不自然と察して治療していた病院の担当になって調査を進めたところ、酔っ払った件の医者連中3人が投与しなくても良い新薬を与えて副作用で死亡させたことをペラペラと自白。録音して告発しようとしていた彼は聴き返しているうち怒りのあまりレコーダーをその場でぶち壊し、殺害を決意したという。

金 田 一 世 界 の 医 者 に は ク ズ し か い な い(定期)

ていうか改めて映像で観たら凄いなこれ。「魔犬の森」の被害者達がそのまま医者になった世界じゃね?

そして最後には仕事に没頭して妻と別れた自分と重ね合わせ、美雪を無碍にしていた一に「君も推理ばかり夢中になっていたら大切なものを失うよ…。」と忠告するドラマオリジナルの説教が追加。娘全く関係ないじゃん。流石にここで反省…かと思いきや、全く何事もなかったかのように、帰りの船であかね(生田絵梨花)に迫られてデレデレする一、またムキになって怒る美雪…という先程の展開が何も活かされない超展開ギャグカットでエピソードは完結。

なんだったんだこのオチ…というか美雪絡みの展開…。今作ドラマの一は美雪をそういう存在として見ていないものとしても、後編では序盤から場を和ませようとする美雪に「黙っててくれ」と突き返すシーンから始まり、謎解き時も終始2人の距離が近づくよう佐木が気遣いながら進行。真犯人も美雪が落ち込んでいたら「男なんてそんなもんだし悪気はないだろうから気にするな」と気さくにフォロー、真相が明らかになった後は唐突に一へ説教…など、わざわざ真犯人によるドラマオリジナルのフォローがわざわざ追加されるという、不自然なぐらい一、お前美雪にひどくない?展開が炸裂。

原作には上記のような展開は1ミリも無く(むしろ急接近する気満々だった)、歴代ドラマでも多かれ少なかれ一と美雪は友達以上恋人未満という揺るがない関係のはずだったけど、そこを全力で覆した描写を事件と関係なくオーバーヒート気味に描いたのはやっぱり凄い違和感があった…。しかも真犯人に怒られまでしたのに何も活かされないオチは何がやりたいのか本当にわからなかった…。

美雪も美雪でずっとしょんぼりしていたとはいえ、最後の最後で役に立った途端、殺人現場で「やった~~!!!!」と叫んではしゃぐ凄まじく情緒不安定っぷり殺人現場だぞ…。振り向いてほしい美雪、という構図を作りたかったにせよ両極端すぎて丁度良い着地地点は無かったのか。どうしてこうなったんだ。

また、美雪以外でも、推理前からこの中に犯人がいると決めつけ、何か証拠はあるのか?と言われると「いや、まだそれは…」と返すしかなく一行を激怒させ、美雪に指摘されても「仕方ないじゃん」と開き直る無責任っぷり。真相解明時も露骨に挑発的なタメ口をかましながら、激重な動機が語られると何も言い返せないというイキリヘタレっぷりが凄まじく、今回の一は不自然なぐらいに態度が酷すぎプロデューサー曰く「ドS」こそが金田一という歪んだ認識で作られたっぽいが、それにしてもキャラに一貫性無さ過ぎて好感度落としてるぞ……。

事件自体は「R」原作はかなり設定が雑多かつ動機もラスト1話で語りっぱなしで終了という大味具合だったが、登場人物の一部変更&影尾医師を生き残らせて喋らせたことでだいぶわかりやすく整理され、動機エピローグも小市慢太郎の迫真の演技で見応えが込もっており、「R」原作の雑だった部分が一斉にフォローされていて面白かった。孤島ロケも含めて、結果的に今作ドラマでは一番気合い入ってて面白かったと思う。

しかし生田絵梨花は…あんだけミステリアスな雰囲気を前編で漂わせていたのに、流石に3人も死んだ後編では「こんな状況になったらちょっとね…」と自重気味になって出番があんまりなかったのが残念だった。

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