1994年連載の長編「飛騨からくり屋敷殺人事件」をドラマ化。堂本剛版でも「首無し村殺人事件」として制作されており、更に名前を変えてリメイクに。舞台が飛騨から神奈川に変更されたとはいえ目まぐるしい連続改題。
(以下、原作のネタバレ含む感想。)
幼馴染の柴乃から依頼を受けた剣持警部は、脅迫状から彼女を守るため一達を連れて神奈川の首無し村へ。訪れた巽家は家督相続で殺伐としており、早速来客の赤沼が首無し死体となって発見。一と美雪も村の祭りで首狩り武者に襲われ誘拐されるが、その先でも紫乃の息子である征丸が生首となって発見され…。
今回も超さっくりと事件を描いた趣だが、舞台が神奈川になったからかどことなく村が超現代的になった感じがする。途中に一達が出かけたお祭りも普通の夏祭りっぽい雰囲気で、首狩り武者を恐れた村人が一達をカルト的に追い出す展開もなく、なんだか不気味でおどろおどろしい雰囲気があんまり無かった。紫乃が学生時代からイビられていたという過去も、40代の学生時代(25年くらい前)でさえも平成ど真ん中なのが2022年であり、現代の生々しいイジメが回想で展開。金田一特有の伝承ホラー的な設定もどうしても通用しなくなってきているのが時代か…。
また、もえぎが原作の隼人の代役となり、昔龍之介に毒を盛られておかしくなった演技をしていた設定も引き継いだので、龍之介が何個も年下の小娘が可愛がられていて嫉妬で毒を盛ったという原作以上に超大人げない存在になりつつ、ほとんどやっていることは原作と同じなのにこうもちょっとした設定カットや変化で変わるのかという感覚だった。
なお、佐木は今回出番が無かったが、謎が解けず村からホテルのレストランへ一旦帰ってきた一達の前に追いかけてきたと強引に登場。佐木と回転扉でクルクルすれ違ったことをキッカケに謎が解けたが、その他に事件へ関わることは一切なく、こんなためだけに出演する必要はあったのか…。というか、今作の佐木は家来意識というか一への崇拝度が異様に高くて事件よりもホラーで怖い。
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