対談レビュー第24弾
unnamed Stories×一進一退days
DEEN
ALLオリジナルアルバムレビューX
柊朱雀->というわけで、MOMAさん×SASAさんによるDEENシングル・ベスト盤対談レビューに対抗?しての対談企画です(笑)
SASA->この組み合わせの対談は初めてですね。よろしくお願いします。
柊朱雀->初タッグよろしくお願いします!そしてこちらの方にも力を貸してくださってありがとうございます…。
SASA->いえいえ。世代を超えたファン同士のDEEN対談なので、楽しみです。
柊朱雀->「永遠の明日」新参です!形式としてはそのベスト盤レビューのような形式でオリアルを1作単位で振り返っていこうかな、と。
SASA->オリジナルアルバムは最新の「マリアージュ」まで全13作出ていますね。
柊朱雀->SASAさんはデビュー曲からのファンとしてお馴染みですね…。
SASA->「このまま~」からの長い付き合いが続いております(笑)
柊朱雀->人気は過去という世間的なイメージですが、2012年まで現役でリリースが続いていますね。
SASA->90年代はオリジナルのリリースペースが遅かったので、20年で13枚 ですが、途切れることなくリリースは続いていますね。
柊朱雀->今年には超リマスタリングによるベスト盤が出たということで、この対談レビューがそこでDEENにハマったって人のオリアルカタログになればなと(笑)
SASA->そしてあわよくば、超高額オリアルBOXを買っていただければと!(←嘘です)
柊朱雀->この上ないまとめ!(おい) では、さっそく行ってみましょう~!
1st DEEN
1994年9月14日発売
SASA->デビューから1年半、待ちに待ったデビューアルバム。
柊朱雀->最早「このまま君だけを奪い去りたい」一発屋みたいなイメージが蔓延していますが2枚目のシングルミリオンも出して、この作品も1位ミリオンを記録していますね。
柊朱雀->1stシングル・1stアルバムが両方ミリオンを達成したのは史上初なんだったとか。
SASA->そうでした。でも当時はあまり記録として騒がれなかったような気が…(笑)
柊朱雀->この当時は本当にDEENブームだったんですか?(当時3歳)
SASA->DEENブームというより、ビーイングブームでしたね。
柊朱雀->あ~。
SASA->B'zは別格として、ZARD、WANDS、T-BOLAN、大黒摩季がヒットを飛ばしまくってましたから。DEENはその中の一組という感じで。
柊朱雀->そうか、この時代がかのSUMMER of BEING(某ライター風)の頂点だったのか…。
SASA->93~94年あたりはまさにピークでした。
柊朱雀->まあ、その、このアルバムもそういう流れを象徴しているような…って。
SASA->直前に「瞳そらさないで」のヒットもあったし、まあこれぐらいは売れるかな、っていう予想が当たったかなと。
柊朱雀->メンバーが固定していなかったというのもありますが、確固たる路線はまだ無かったようで。
SASA->DEEN=バンドのイメージでアルバム聴くと肩透かしですね。曲の方向性が試験的というか、バラバラで。
柊朱雀->何というか、今となっては表情が見えないという感じがします。織田哲郎を積極起用したりビーイングの本気は見えるんですが。
SASA->シングル曲のイメージから行くと、DEENだね、っていうのは「思いきり笑って」ぐらいかも。
柊朱雀->「Memories」とかDEEN唯一のブラック路線シングルですしね(笑)「思いきり 笑って」「恋が突然よみがえる」は武道館で歌われていましたね。思いきり~はまさかの2年前の大トリかよ?!と。
SASA->どういう路線で売っていくのか、この時点でデビュー1年半過ぎてましたけど、まだ固まってなかったのかも…。
柊朱雀->「思いきり 笑って」はキセキのセルフカバーは凄く好きなんですが、うーん、やっぱり池森さんの声が今と全然違うので別モノ感が…。
SASA->一応、「思いきり~」はこのアルバムのリードトラックだと思うのですが、あんまり人気ないような…?
柊朱雀->DEENAGE MEMORYには収録されましたね。
SASA->ファン投票だったバラベスで落選していたので、今年やっとベストに収録されたね~、と(笑)
柊朱雀->そういう意味では今作が唯一ダントツのヒットだった(一発下降)というのは納得できてしまうような…。
SASA->この先のセールスを見ると、ここでライト層に見切られてしまった、という感はありますね。
柊朱雀->やっぱり当時を知らない世代としては「このまま君だけを奪い去りたい」のアドバンテージありき、という感はしてしまいます。ビーイングユニットとしてはいい曲揃い なんですけどね。このアルバムの評価は…
柊朱雀 ★★☆☆☆ - 是非、LUNA SEAみたく全編リテイクセルフカバーを出してみてほしい!(笑) それならまた違う良さを見出せるかも?
SASA ★★★☆☆ - このアルバムを手に取って「田川と宇津本って誰だ?メンバー変わったのか!」と初めて知りました(笑)
2nd I wish
1996年9月9日発売
SASA->前作から2年。これまたようやく出た(笑)待望のセカンド。
柊朱雀->2年経った間に時代も変わってビーイングブームが終息。売上が半減。
SASA->「サンサマ」「素顔で~」のシングル売上を考えるとセールス的には健闘したほうですかね。
柊朱雀->でも「ひとりじゃない」がドラゴンボールGTのEDだったので個人的にはここらでDEEN知ったって世代かな!
SASA->「ひとりじゃない」が入り口でDEENを知った!という若いファンは結構いますね。
柊朱雀->路線はじわじわと固まってきましたね。爽やかバンドポップスで。その一つの達成点でもある1位シングル「未来のために」が何故かハブられちゃってますが…(汗)
SASA->「翼を広げて」といい「未来のために」といい、タイアップ先の日テレと何かあったのか?と思うハブられっぷり(苦笑)
柊朱雀->「Sha・la・la・la~I wish~」や「果てない世界へ」辺りは今でもライブで歌われることがある定番曲ですね。
SASA->どちらもDEENのポップなイメージを具現化した曲で、長く演奏され続けていますね。
柊朱雀->「果てない世界へ」は2010年武道館でのマイクゴンッ!!(※テンションが上がってステージを走り回る池森さんがマイクを落とし、ドラムにぶつかってゴンッ!!と大きい音が響くハプニングが)が今でも鮮烈なイメージですが(笑)
SASA->あれは伝説として語り継ぎたいものです(笑)ポップなバンドサウンド、という路線も本作でほぼ確定して、アルバム曲も良いものが多いです。
柊朱雀->何でBlu-rayで音消されたんだ…シングルも充実していますね。「少年」や「Teenage dream」なんか個人的には特に。前作に比べてとっつきやすさも増えたのかなと。
SASA->メンバー全員に作曲能力がある、ということを示せたのも大きかったと思います。
柊朱雀->そうか、提供曲が11曲中3曲に収まっているんですね。ほぼ全てが提供曲だった前作から大幅な進化。
SASA->結果的にB-Gram時代の集大成的なアルバムになったと思います。
柊朱雀->この後(2年後)1stベストが早くもリリースされましたし、早くも区切りになりましたね。このアルバムの評価は…
柊朱雀 ★★★☆☆ - 1stうわキツ…って思った方はここから聴き始めてほしい!
SASA ★★★★☆ - 中古屋で投げ売りされていますが、アルバム曲を聴くために買う価値は大いにアリです!
3rd The DAY
1998年12月16日発売
柊朱雀->2年9ヶ月ぶりのオリジナル。2年ぶりが続きます(笑)
SASA->BMGジャパン内ビーイングレーベルBERG移籍第1弾アルバム!
柊朱雀->「君さえいれば」「手ごたえのない愛」で片鱗を見せていましたが、DEENポップにロックな方向性を開花。
SASA->あくまでビーイングの枠内でですが、ロックを追求したサウンド は新鮮でした。
柊朱雀->キャッチーなビーイングロック! そこにDEENらしいポップさという超絶妙な融合。
SASA->「眠ったままの情熱」 はライブでは定番曲になってますね。
柊朱雀->今作は圧倒的に一発で耳に残る曲が多い です。「眠ったままの情熱♪」は一際抜けてますねー!「GRAVITY」「逢いにゆくよ」「さよなら」 も大好きですが。
柊朱雀->山根さん、宇津本さん軸のメロディーメイカーっぷりと「DEEN」名義の作編曲 が大きく増えたのもミソ。
SASA->本作で「Sound Produced by DEEN」が冠されましたからね。
柊朱雀->DEEN史上一番「バンド」っぽいのはこの作品だと思います。
SASA->ファン人気もなかなかに高いアルバムのようですね。
柊朱雀->最高傑作に掲げる方は多いですよね。売上がずるずる下がったのは…世間の流れということで…。
SASA->当時のビーイングは小松未歩がちょうどブレイク全盛期で、新世代が台頭する前夜、という雰囲気でしたね。GIZAの足音が確実に近づいていたのです!(笑)
柊朱雀->アレンジャーの古井弘人氏も後にGARNET CROWの編曲&キーボーディストになる逸材。小松未歩は収録されなかった「君がいない夏」も併せてうまくステップアップの伏線にDEENを使っていきましたね(笑)
SASA->こういう徐々に新旧のバトンタッチをさせていく作戦、この頃のビーイングは上手かったなぁ、と思います。
柊朱雀->実際、新人作家の充足期でしたしね。
SASA->そんな中で(セールス的には埋もれても)音楽性を開花させていったDEENは改めて凄いな、と。
柊朱雀->「ここからが本番」、みたいな。その本番ってところで宇津本さんラスト制作参加作品 になってしまったのは残念ですが…(苦笑)
SASA->これまた結果的に、四人時代最後のアルバムでしたね…。
柊朱雀->そういう意味でも「以降でも以前でも出せない輝き」 はありました。このアルバムの評価は…
柊朱雀 ★★★★★ - 最高傑作!欲を言えば、「君がいない夏」「夢であるように」を合わせたこの路線でのオリジナルアルバムを聴いてみたかった…。
SASA ★★★★☆ - 全作品中、最もシャープで最もロックなアルバムです。
4th 'need love
2000年5月24日発売
SASA->新たに「三人のDEEN」として再スタートを切った4枚目。
柊朱雀->1年半ぶりにして初のセルフプロデュース。作詞作曲はおろか編曲も全編DEEN(「Long Distance」「JUST ONE」が池田大介共同参加)。AZUKI七、大野愛果が提供した「遠い遠い未来へ」をわざわざ未収録にする徹底っぷり。
SASA->外部ミュージシャンをゲストに招くなど、新たな血の導入も試みられて、脱ビーイング色のスタートのような。
柊朱雀->ビーイング路線から確固たる方向性を見出してきて、かつ停滞消滅しなかったグループがかつていたでしょうか(笑)
SASA->奇跡の元ビーイングバンドと呼ばれる所以が垣間見られるわけですよ(笑)
SASA->楽曲のほうは、前作のロック路線から一転、アップテンポからバラードまで、バラエティ豊かなサウンドが揃ってます。
柊朱雀->1曲目「Power of Love」からグッと力強く引き込まれますねぇ。DEEN屈指の名バラード「MY LOVE」「JUST ONE」もあり。
SASA->ファンク調の「Soul inspiration」、ブラスポップの「ひとりぼっちのAnniversary」と、幅広し。
柊朱雀->「YOU GOTTA KICK」「起き上がれよBOY」は前作を継承したような爽快ポップロックですね。 R&Bテイストも入っててそこそこ次回作以降への流れになったのかな…とも。
SASA->まさかあそこまで変貌するとは思いませんでしたが(笑)一応伏線的なものはあったのかも。
柊朱雀->前作のシャープさは薄れましたが、方向性は変わっていなくてマイルドで余裕が出てきたような感じ。
SASA->ドラムがサポートになったということで、演奏的に「引き」な部分を感じる曲はありますね。
柊朱雀->あくまで演奏はトータルで多彩に聴かせるスタイルになった…かもしれませんね。
SASA->歌詞的には「Long Distance」と「蒼い戦士たち」がグッときます。
柊朱雀->「ひたむきな瞳を忘れたくない 蒼い季節みんな戦士だったね」「僕たちは描いた道に立ってるかな」 …そろそろそういう年齢に俺も差し掛かってますねぇ…。
SASA->ちょうど俺が今の朱雀さんの年ぐらいに発売されたアルバムだったので、心に響くものがありましたね。
柊朱雀->描いた道どころか歩ける道すら消えている現状ではありますが数年経ったらまたぐっと深いアルバムになっているのかもしれません。このアルバムの評価は…
柊朱雀 ★★★★☆ - 次回作以降の流れを考えてもこのアルバムがDEENの一つの到達点になりましたね。
SASA ★★★★☆ - ここまでのDEENの歩みの集大成、ですね。
5th pray
2002年11月20日発売
SASA->「DEEN's AOR期」突入。
柊朱雀->ジャラッジャラッジャジャッジャ~ジャッ♪(「magic」のイントロ)
SASA->オリアルは2年に一度が定番化していましたが…本作は従来とは劇的な変化が。1曲目「magic」のイントロからすでに!(笑)
柊朱雀->宇多田MISIAでJ-POPシーンがR&B中心に激変したとはいえ、これはかなり弾けましたね。池森さんの声が変わってきたというのもありますが。
SASA->分厚い生音、池森さんのボーカルキーも低くなり、初聴きは「これってあのDEEN?」というのが正直な感想でした(笑)
柊朱雀->平井堅もポップス路線を捨て去ってR&B歌手に転向した頃でしたからね。両者とも衝撃ショックを受けたファンの姿が想像…(笑)
SASA->先行シングルの「Birthday eve」 があったとはいえ、正直、この路線変更には戸惑いがありましたね。
柊朱雀->提供陣としても全編自作を貫いた前作より、自作に加えて「いい曲ありき」の精神で事務所作家の曲を選んでいくスタイルになりました。
SASA->「提供される」というより、「演奏する曲を選んでいく」というスタンスのようでした。
柊朱雀->AOR路線は大学生になって最近よさがわかり始めてきましたし、後追いでももっと追うのが早ければ困惑していたかも…。その前に一番最初に聴いたPERFECT(大嘘)ベストの音圧でダブルマイナスイメージだったけどな!
SASA->俺も本当の意味で「DEEN's AOR」にハマったのはこの翌年でした。従来のファンからは賛否両論でしたが、新たにDEENに興味を持ってくれる層が現れた時期でもありましたね。
柊朱雀->「magic」は好きな曲ですし2年前に武道館に足を運んだファンの間では上海ロックスターのテ ーマとしても輝きましたが、慣れるのに時間はかかりますが慣れたらけっこう美味しい曲が。
SASA->「空もハレルヤ」「We can change the world」は当時のライブの盛り上げ曲でしたし、
柊朱雀->AORという路線でコアな音楽ファンが注目し始めた という流れだったんでしょうか。
SASA->2011年武道館で久々に披露された「Tears on Earth」も感動的でした。
柊朱雀->「Take your hands」「We can change the world」は不思議とかつてのDEENっぽさも残ったポップソングですね。
SASA->あまりJ-POP界でAORに取り組むアーティストがいなかったこともあって、独自性はあったと思います。
柊朱雀->それでもやっぱりハイライトは初回盤ボーナストラックの、「Christmas time」アカペラバージョンかなって(笑)
SASA->あぁ~(笑)このアルバムの評価は…
柊朱雀 ★★★★☆ - 次作への序章。ジャラッジャラッジャジャジャ~ジャッは上海ロックスターのテーマ で決まり。
SASA ★★★☆☆ - DEEN's AOR黎明期ということでこの点数。今後さらに垢抜けていきますので。
6th UTOPIA
2003年11月5日発売
SASA->DEEN's AOR第二弾。そして脱ビーイング後初のオリジナルアルバム。
柊朱雀->気が付けばさらっとビーイングを離脱していました!
SASA->離脱をめぐって揉める前例 を何回か見てきただけに意外でした(笑)
柊朱雀->その後も「作詞:池森秀一とビーイングスタッフ」とかつかなかったし相当円満な離脱だったんでしょうね(笑)
SASA->ビーイング在籍期のライブ音源がしばらく商品化できなかった時期はありましたが、表向きは円満でしたね。
柊朱雀->AOR路線が更に深化したというか、早くも確立したような感じがしますね。
SASA->前作は急激な変化に戸惑いましたが、今回はシングル3枚で段階的にAORに馴染んできていたので、すんなりと受け入れられましたね。
柊朱雀->「翼を風に乗せて ~fly away~」はビーイング在籍時のシングルですが新たなスタートを感じさせる曲だったり。
SASA->本人達も「第二のデビュー曲」みたいなことを言っていましたね。
柊朱雀->全体に身を任せたような軽やかな曲が多くて気持ちいい!静かなカフェに流れていたら最高かもですね。
SASA->良い意味で肩の力が抜けていて、聴き込むも良し、BGMとして流すのも良し、という感じの作品です。
柊朱雀->すっかりヒットチャートグループではなくなったなとは思えますが、大人の風格というか味わいというか。
SASA->DEENの歴史の中では一番「大人っぽい」時期かも。あと、シングル3曲はUSAでリミックスされてまた別の味わいが。
柊朱雀->高校時代に聴いてたら「すっかり地味だな・・・」と思っていたでしょうが(苦笑) アルバムトータルありきですね、この作品は。
SASA->ですね。突出した曲はありませんが、最初から最後まで通しで聴くとアルバムを通しての表情が出てくる作品だと思いますね。
柊朱雀->特に涼しい風が吹いてくるこの時期にピッタリかもしれません。このアルバムへの評価は…
柊朱雀 ★★★★★ - アルバムトータルでは最高。それにして、もう早くもDEEN's AORの頂点を築いたのかなと…。
SASA ★★★★★ - とにかく聞き飽きない「何か」がある、個人的にDEENの全アルバムの中で最高傑作。
7th ROAD CRUISIN'
2004年8月18日発売
SASA->ドライブミュージックをコンセプトにした、初の真夏発売のオリジナル。
柊朱雀->AOR第3弾。
SASA->AOR路線は変わらないのですが、本作は前二作よりもポップス寄りで聴きやすいですね。
柊朱雀->東京ヴェルディのイメージソング「STRONG SOUL」とか力強い曲が増えましたね。
SASA->従来のポップロックなDEENと、AORサウンドを上手く融合された曲が多いです。
柊朱雀->割かしキャッチーな「明日へのOff Road」、「Good Good Times!!」辺りでおっ?と思いました。バラードは変わらず歌い上げる系ですが。「レールのない空へ」も高揚感を煽られる曲ですね。
SASA->「月光の渚」も暑い夏に一風のそよ風、のような良曲。
柊朱雀->このAOR自体が夏に合っているのかもしれませんね。
あと、このアルバム聴くと、一夜限りの野外ライブを思い出します。
柊朱雀->台風が来たんでしたっけ!
SASA->台風だったか…公演中ずっと弱い雨が降ってて、ある意味伝説のライブでした(苦笑)
柊朱雀->結果的に武道館は毎年恒例になったのに野外ライブは1年ポッキリだったんですね(笑)
SASA->野外の開放感のあるライブもなかなか面白いので、またいつかやってもらいたいものです。野音あたりでとか。
柊朱雀->何にせよ、前作で確固たる地位を築いたAORの延長線という感はします。一種の余裕といいますか。そこそこロックな曲が登場したり新たな一面も見せつつ。
柊朱雀->しかしこれが次回作への大いなる伏線だったとは…?
SASA->この時点ではそんなことはまったく思いませんでしたが…(汗)このアルバムへの評価は…
柊朱雀 ★★★★☆ - 夏の軽やかドライブミュージック!と思えば一番ピッタリそうなタイトルの「Driving My Car」は前作収録だったり(笑)
SASA ★★★★☆ - DEEN's AOR入門編に最も相応しいアルバムだと思います。
8th Diamonds
2006年10月11日発売
柊朱雀->DEEN's ROCK!!(唐突)
SASA->セルフカバーベストを経てまたまた路線変更!その名も「最新型DEEN's ROCK ALBUM」です。
柊朱雀->シングルでは織田哲郎を呼んだりボビーのお願いでチャチャのリズム(「ダイヤモンド」 )を舞ったりしたのですが、アルバムはまさかのロック。
SASA->ロックと言っても「The DAY」の頃とは違って、盛り上がり重視のアルバムになりました。ライブで映える曲が多かったです。
柊朱雀->制作陣も総入れ替え、ライブサポートでお馴染みのベースの宮野和也さんとDEENの切り込みドラム隊長HIDE氏がレコーディング初参加したり。かなりロックバンドっぽくなりましたね。
SASA->豪華スタジオミュージシャン陣が一斉にいなくなって、かなり実際のライブ形態寄りの曲が増えました。
柊朱雀->「Family」は特に疾走ロックです。内容は家族への感謝というハートウォーミング溢れる一作なのですが。
SASA->ロックな曲と詞のギャップが凄い(笑)という意味では「ロッソ」も。
柊朱雀->パスタラブソング(笑)あと何と言っても我らが「上海ロックスター」でしょう。
SASA->ついに山根リーダーのソロ曲が登場。しかもキャラソン!
柊朱雀->まさかシリーズ化するとは…(笑)そしてまさか山根さんが歌うとは…。
SASA->もうDEENのLIVE JOYでは欠かせないキャラクターになってしまってますからねぇ。
柊朱雀->果たして今年の武道館には来るのか?!ジャラッジャラッ…
柊朱雀->しかし、DEEN's ROCK自体このアルバムで終了してしまうしロッテもパッとしなかったしなんとも言えない立ち位置になってしまいましたねぇ。
SASA->「キセキ」であったボビー効果も本作では現れず…。でも、ライブ的にどんどん面白く砕けた方向に行くようになったのはこの辺りからなので、一応後にはつながりましたね。
柊朱雀->表面的には1stアルバムとは別の意味で浮いたアルバムになってしまいましたが、ライブ方面では萌芽になっていたのですね。
SASA->LIVE JOYの「JOY」の部分が成長した感はありました。
柊朱雀->あくまでROCKに傾きつつ、かつ万人が楽しめるポップさがあったのはDEENでこそだったのかも。このアルバムへの評価は…
柊朱雀 ★★★☆☆ - ノリがいいのでぱっと入っていける一作ではありますが、改めて聴くと異色ですね。ロックスターを追うなら必聴(笑)
SASA ★★★☆☆ - 明るいロック!DEENの歴史の中では過渡期的な作品でしょうか。
10th LOVERS CONCERTO
2009年12月2日発売
SASA->2009年2枚目のオリジナルアルバム!
柊朱雀->なんと1年に2枚!全曲ラブソングのコンセプト盤ですね。
SASA->意外とありそうでなかったコンセプトのアルバムです。
柊朱雀->特に前作は応援歌の印象が強かったので対照的と言えるかも?
SASA->ラブソングの内容も多彩。いきなり1曲目が大失恋ソングの「Negai」ですし…。
柊朱雀->「Negai」はDEENソング中2番目に好きな名曲です。その次も失恋ソングかと思えば5曲目で「Celebrate」ですしね(笑)
SASA->幸せな曲も多いですが、切ない失恋ソングに飢えていたので(笑)「セレナーデ」は最高です。
柊朱雀->クリスマスソングファン(何だよそれ)としては「君去りしクリスマス」も捨てがたい…。それでもアルバム曲でディーンと来たのは「Glory Day」と「星降る夜、この星で」 だった僕はまだ若いですかねぇ。
SASA->「Glory Day」は俺も好きです。珍しく男同士のデュエットソングでしたが(笑)
柊朱雀->キンモクセイのイトウシュンゴ氏。「五線紙のラブソング」は一時期NEWS ZEROに出演していた美人ヴァイオリニスト宮本笑里氏と、コラボが多いのも特徴でした。
SASA->アーティスト同士のコラボというと「和音」を思い出しますね。あの経験が生きていそうです。
柊朱雀->そしてなんといっても失恋ソングにせよ幸せソングにせよどの曲もポップスさが重厚でたまりません。これぞJ-POP!
SASA->「DEEN NEXT STAGE」は全体的に若々しい印象でしたが、本作は色々な年代のリスナーに楽しんでもらえそうな曲が揃っていると思いましたね。
柊朱雀->オシャレで夜景さえ見えるような大人のムードを感じました。
SASA->「harukaze」とか特に。あとはジャケットも全体的にモノクロで大人っぽいですね。
柊朱雀->実は初めて買ったDEENアルバムなのでジャケットも思い出深いです。オシャ渋い!
SASA->その渋さの中では「ロックスター」はさすがに出番はありませんが(笑)田川さんのアコギソロカバーもあって良いアクセントになっています。
柊朱雀->この流れでロックスターが登場したら風情も何もあったもんじゃない(笑)…って、それがまさか2年後のアルバムの伏線になっていたとは?!
SASA->ヒント:タイトル(笑)
柊朱雀->田川さんが活躍したアルバムということでも印象深い1枚だった というまとめで(笑)このアルバムへの評価は…
柊朱雀 ★★★★★ - 「The DAY」「UTOPIA」と並んで好きなアルバムです。ポップス音楽が好きな方は迷わず是非!
SASA ★★★★☆ - アルバム1枚で短編小説オムニバスといった趣。季節的には秋から冬 に聴きたい作品ですね。
11th クロール
2010年7月28日発売
柊朱雀->公式では「Summer Special Album」なサマーアルバム。2枚組で「ナツベスト」がついてきましたが、ここではオリジナル盤についてのみ触れます。
SASA->発売当時は企画アルバムだったのですが、アルバムBOXで公式に11枚目とカウントされました。
柊朱雀->これは…衝撃の左右大移動(即廃止)「coconuts」を引き下げての(笑)
SASA->全体的に賑やかで爽やかな曲が多いですね。キラキラしたアコギが目立っています。
柊朱雀->サマーアルバムを謳うだけあって爽やかそのものですね。夏休みにカーステレオで流したら凄く合いそうな。
SASA->ここにclassicsの「Smile Blue」が入っていてもおかしくないような、徹底した「夏のアルバム」ですね。
柊朱雀->「月光の渚」と「Blue eyes」と「瞳そらさないで」 はリメイク収録。
SASA->「Blue eyes」はライブで披露されるバンドスタイルに近くなりました。
柊朱雀->「自転車レース」が夏休みのひと時全開!で大好きです。
SASA->俺ぐらいの年齢になると、「自転車レース」は昔の思い出として懐かしいなぁ~と思いますね(遠い目)
柊朱雀->まあ、こんな夏休み経験した事ないので美化された記憶なんですけどね…(明後日を見つめる目)
柊朱雀->ラストのカバー「夏の終わりのハーモニー」は渋く大人の味わい。
SASA->山根さんがボーカルを取った「向日葵の咲く丘」もロックスターじゃない彼の歌声が聴けます(笑)
柊朱雀->そういえば!こうして聴くと本当に別人(笑)
SASA->そういや公式設定では別人ってことになってましたね(笑)
柊朱雀->数ある持ち歌を持つ謎のミュージシャンですから(笑)
SASA->伸びやかでストレートな歌声は池森さんとはまた違った魅力があります。
柊朱雀->AOR期のアルバムもどこか初夏~夏っぽい雰囲気はありましたが、その経験もこの路線に生きたんでしょうかね。
SASA->「ROAD CRUISIN'」、classics fourを経由した、サマーアルバムの集大成 という印象を受けました。
柊朱雀->まさに決定版ですね。このアルバムの評価は…
柊朱雀 ★★★★☆ - 各段突き抜けているわけではないものの、夏が近づくと確実に再生したくなる一枚。
SASA ★★★★☆ - 「ナツベスト」と合わせて夏(特に真夏の朝)に重宝するアルバムです。
12th Graduation
2011年6月8日発売
柊朱雀->なんと歴代アルバム作品名が曲タイトルになったコンセプトアルバム。
SASA->デビュー18年ということで、人生でいう「高校卒業」になぞらえて、歴代のアルバムタイトルを曲に冠したそうです。
柊朱雀->武道館で観客退場の間、全曲BGMとして流れるというサービスがありましたが、「Brand New Wing」で早々にお帰りの時間になった…というのも懐かしい記憶です(笑)
SASA->あの時は(新曲の)2曲目から流してくれ!と思いましたね(笑)
柊朱雀->というわけでちゃんとアルバム買ってから聴いたんですが、集大成だけあってアップテンポな曲で攻めていましたね。
SASA->あとは「18歳」を意識したのか、やけに作風が若返ったな…とも。ラップとか「今風」の味付けの曲も結構あったりして。
柊朱雀->「Diamonds」のサブタイトルが「絆」だったり、「NEXT STAGE」が3人ボーカル(田川さんの歌声!)だったりで3人の絆を前面に押し出したような感もありますね。「ROAD CRUISIN'」のサブタイがパッと観意味分からんが…
SASA->ジョニーとルーシーって誰だよって(笑)全然DEENと関係ないぞという(笑)
柊朱雀->そして…我らが上海ロックスター。遂に復活!曲はまさかのよりによってDEEN屈指のオシャアルバム「LOVERS CONCERTO」!
SASA->武道館のアンコールで初めて曲を聴いた時はタイトルとのギャップに仰け反りました!!
柊朱雀->まさかのこのタイトルかよと(笑)他は割かし無難というかタイトルのイメージを崩さない曲だったのに(笑)
SASA->まあ、これがあるからラストの「卒業」が余計にしんみりするわけですが…。
柊朱雀->「DEENを卒業するわけではないので安心してください(笑)」これもまたいい曲ですねぇ…。
SASA->「ありがとう ただありがとう 僕らは卒業します」って、額面通りに受け取ると「え?解散?」って感じなんで、正直ちょっと焦りましたが。
柊朱雀->ただ全体的にアップテンポな割にサビとかそこまでガツンとしてはない曲も多かったですね。
SASA->突出した曲がない反面、通して聴くと好印象という意味では、作風は全然違いますが「UTOPIA」に似てるかも…。
柊朱雀->DEENがDEENらしいポップさを取り戻した中で敢えてそうやってみた、というのはあるのかもしれませんね。
SASA->あとはライブ映えのする曲が多いな、とも思いました。「NEXT STAGE」はこれからもライブで演 奏し続けてほしいですね。
柊朱雀->「NEXT STAGE」は今年の武道館でも観たいですね!このアルバムへの評価は…
柊朱雀 ★★★☆☆ - パンチは比較的薄いけどタイトル含めて遠しで明るく楽しめる一作。
SASA ★★★★☆ - 「卒業パーティー」的な賑やかさを体感できるアルバムですね。
13th マリアージュ
2012年8月8日発売
SASA->2012年のテーマ「トライアングル・プロジェクト」を体現した、メンバー三人のみの演奏のアルバム。
柊朱雀->3人だけの演奏というコンセプトアルバム。そして作詞に「金田一少年の事件簿」原作者・天樹征丸こと「神の雫」原作者・樹林伸が参加。
SASA->久々に外部に詞を依頼したわけですが…樹林氏の歌詞はかなり臭いです(汗)
柊朱雀->元々キザなオッサンのイメージはありましたが、「ある時女神さまが若者に 苗木を与え囁い た…」 …うおお!(何とも言えない叫び)
SASA->(歌詞カードを読んで)池森さんじゃ絶対こんな歌詞書かない!!
柊朱雀->ラバコンに続いて大人っぽい空気はありますが、なんか行き過ぎちゃった感はありますね…(苦笑)
SASA->まあ樹林氏の歌詞に影響を受けたのか、池森さんの歌詞も若干いつもよりアダルトなような。
柊朱雀->「ハリネズミのジレンマ」「リオの嵐」「君へのlove song」 とか、今までに比べてやたらタイトルが小難しかったりクサかったりもします。3人のサウンド!っていうのは素晴らしいんですけどね。
SASA->三人だけのサウンドでアルバムを!というのは以前から池森さんが提唱(?)していて、本作でようやく実現しましたね。
柊朱雀->どうせなら前作で聴いてみたかった感はありますが、2枚目の3人サウンドのセルフカバーも併せて試み自体は凄く面白いです。この路線に不満はありますが「マリアージュ~心から君が好き~」はなんだかんだ好きな一曲ですし。
SASA->あの曲はCDで聴くと普通だな~、って感じなんですけど、ライブで聞くと「こんな良い曲だったっけ?」と化けた 曲でした。逆に「ハリネズミのジレンマ」はバンドバージョンで聴いたらもっと良かったという。
柊朱雀->ライブに足を運んでいる人からすれば宮野さんのベースとHIDEのドラムあってのDEEN!って人もいるでしょうしね。
SASA->本作とは別に、バンドでのアレンジバージョンをシングルのカップリングに入れてくれたら嬉しいかも。
柊朱雀->今年の武道館ではバンドバージョンで聴ける…かもしれませんね。このアルバムへの評価は…
柊朱雀 ★★★☆☆ - まだまだ聴き込みが足りないアルバムかもしれません…(ラバコンから連続購入から一転今年 レンタル)。3人の音自体は良かったです。
SASA ★★★☆☆ - アコースティックサウンドで全編を通すという構成力が問われるアルバム。そういう意味では佳作かな?
柊朱雀->いやあ、振り返りましたね!(定型文)
SASA->20年でオリジナルアルバム全13枚は多いんだか少ないだか…?
柊朱雀->それでいてコンスタントに今も続いているので順調な方なんでしょう。1枚1枚路線で歴史を振りかえれましたし!
SASA->こうして振り返ってみると、作風は大人になったり若返ったりを繰り返しながら現在に至っている感じですね。
柊朱雀->突如AORと化したと思えばDEEN's ROCK、果てにポップサウンドに回帰…と飽きさせないです(笑)シングルだけでは見えないDEENの多彩さがオリジナルで伝わるんじゃないでしょうか。
SASA->DEEN=バラードの一般的なイメージで聴いたら驚かれるようなアルバムもありますからね。20周年を迎えた今となっては、どんな作風でもDEEN流に料理できるスキルを得たような気がします。
柊朱雀->池森さんの声も同じく何度も変わりつつ、今の力強い低音で定着しましたしね。池森さんの声の変化あってのDEENの作風の変化だったんじゃないかと。
SASA->そうですね。ずっとデビュー当時の声質のままだったら、AOR路線もなかったと思いますし。結果的にDEENの方向性が幅広くなりました。
柊朱雀->DEENAGE MEMORYも出ましたし、8月に2種複数商法のシングルもリリース決定ということでこの先もまだまだ楽しみです!
SASA->2種のほうは片方だけ買います!(苦笑)最後に、オリジナルアルバムの最高傑作をそれぞれ 挙げましょうか。
柊朱雀->「The DAY」! (2位ラバコン、3位UTOPIA)
SASA->俺は「UTOPIA」。これを超える作品を是非!ちなみに2位はラバコン、3位はThe DAY。
柊朱雀->やっぱりJ-POP王道が好きなんだなって。
SASA->二人とも3作共通しましたね(笑)
柊朱雀->今度意気投合カラオケ行きましょう(笑)
SASA->DEEN限定でいきます?(笑)
柊朱雀->3年前よりだいぶ勉強しましたしいけると思いますよー!…ってどんなまとめだ(苦笑)
SASA->では、今後のDEENの活動が順調に進むことを祈りまして。
柊朱雀->それでは初コラボ対談でしたが最後に。柊朱雀->おつかれいなー!
SASA->おつかれいなー!!