アルバムレビュー(改)
RAG FAIR
『AIR』

RAG FAIR、1stオリジナルアルバム。

No. タイトル
1. ラブラブなカップル フリフリでチュー
2. 恋のマイレージ
3. Sheサイド ストーリー
4. tea time lover
5. regret
6. dolphin
7. あさってはSunday
8. ALL ABOUT LOVE
9. だから忘れない
10. マジカル恋のパワー
11. In My Heart
12. 空がきれい
13. かえりみち
2003年1月22日発売 トイズファクトリー 45分18秒 ★★★★☆

シングル「ラブラブなカップル フリフリでチュー」「恋のマイレージ」「Sheサイド ストーリー」「あさってはSunday」「空がきれい」収録。当時人気絶頂だったバラエティ番組『力の限りゴーゴゴー!!』内のアカペラ対決コーナー「ハモネプ」に出演して一気に話題になり、01年ミニアルバムでメジャーデビュー。02年には「恋のマイレージ」「Sheサイド ストーリー」がO社1,2フィニッシュという快進撃をかまし、紅白にも出場。そんな絶好調なタイミングでリリースされた。

 

孤高のアカペラポップス

正直RAG FAIRって同じアカペラ系列グループに大先輩のゴスペラーズがいたし、見た目もノリもチャラい上に最初の勢いだけ凄かったので、どうやっても一発屋みたいなイマイチパッとしないイメージがあった。そんな感じのまま最後にまともに聞いた「Summer Smile」から10年経ってしまった…ということで、改めて1stフルアルバムから聞いてみたらその完成度の高さにびっくり。曲そのものだけでもキャッチーで気持ちいいポップスがズラリと並んでて、それをほぼ全て(ちょくちょくギター等の楽器をスパイスに使ってる曲も)アカペラだけで成立させてるのが改めて凄い。軽快な曲調を刻むボイパは最早超人芸の領域。1曲目からの怒涛の初期シングルメドレーは流石に圧巻だが、以降の楽曲も劣らず飽きずなテンポで駆け抜ける。「In my heart」「かえりみち」のようなバラードもあり、「Sheサイド ストーリー」「regret」辺りはCHEMISTRYっぽい雰囲気もあり、当時既に去りつつあった流行のR&Bテイストを入れてみた感じもあるものの、基本線はどれも王道のキャッチーJ-POPである。たぶんJ-POP好きならこのアルバムのことは間違っても嫌いにならないと思う。

「ハモネプ」で当時デビューした他のアカペラグループはどれもすぐ消滅していったし、大先輩ゴスペラーズはブラック寄りの路線なので、アカペラ王道ポップスなRAG FAIRのフォロワーって実は全然出なかったので今振り返るとかなり新鮮な味わいがあった。アカペラってだけで絶対的な個性なので軽快なポップス好きならすぐ耳に刺さるはず。とにかく聞いてて気持ちいい1作

戻る