アルバムレビュー(改)
petit milady
『プチミレディア』

女性声優の竹達彩奈と悠木碧によるユニット、petit miladyの1stオリジナルアルバム。

01. ハジマリズム
02. trip trick trap
03. azurite
04. 鏡のデュアル・イズム
05. カサナリアル
06. ドキ ドキド
07. Fortune Future!
08. Radioホイップ
09. スキ キライ キライ 大スキ
10. 100%サイダーガール
11. 茜色のダイアリー
12. My Charie
13. 100%サイダーガール(Retro Furure Mix)
2014年5月7日発売 ユニバーサルミュージック 54分13秒 ★★★★☆
各自各々ソロ歌手活動は展開していたが、アニメ『遊戯王ZEXAL』OPの「鏡のデュアル・イズム」で2013 年5月にシングルデビュー。2ndシングル「azrite」も『とある飛空士への恋歌』OPになっており、各自ソロは当時アニメタイアップをつけない方針 をとっていた(デビュー翌年に悠木碧はアニメタイアップ活動も開始)ので、2人のアニメ方面活動用にユニットが用意された…のかもしれない。
 
個性派キュートポップス×2=「アニかわ」ロック?
各人ソロではその歌声やキャラクターを活かした個性派ポップス路線な音楽活動だったが、このユニットでは割と王道なアニメ可愛らしい(?)アニソンアイドルな方向性になっている。悠木さんは若干奇抜な音楽性、竹達さんはゴージャスな作家演奏陣という要素もあるぐうかわキュートポップスというややマニアックな方向性を求めていたように思うので、このpetit miladyはその両者2人の声を活かしつつも、適度に聴きやすく可愛らしい。元気系ポップロックからシリアス、セリフが飛び出るようなアイドル路線までわかりやすくも幅広く、よりライトなファンに向けた最小公倍数的なユニットなんじゃなかろうか。竹達さん、碧ちゃんのアニメ可愛い歌声を聴きたいのならこちらへ!
 
高音ギリギリなボーカルが元気可愛い
このアルバムの楽曲、どれも妙に高音を張り上げるものが多い。そしてこの2人のボーカルは特段高音が響く!とか歌唱力!とかそういうタイプでもないので、かなりギリギリいっぱいな高音が多くの曲で鳴り響いている。しかし2人とも可愛くがむしゃらな声なので良く言えばひたむきに頑張っている感が出ている…ような。例えば「azrite」は茅原実里や栗林みな実が歌えば王道安心の爽快ポップロックになりそうなところ、敢えて2人が歌うことでとにかくひたむきで勢いたっぷりっぽい感じが全開に。他にもシリアスめな曲調の「カサナリアル」「茜色のダイアリー」はデジタリー歌謡曲(何それ)な雰囲気にギリギリな高音が儚げさを出していて、「Ma Cherie」は某マクロス「ライオン」よろしくな2人の歌声が織り交じり合う疾走ロックでかっこよすぎるっての。
この女の子ボーカルで高音ギリギリというのは、往年の鈴木あみや華原朋美みたいなTKファミリーを思わせるものがあるよう…な? なんにせよ元気さと儚さが混じり合う、聴いててドキドキする歌声がグッとイイ。
 
「100%サイダーガール」中毒!
本作内の「100%サイダーガール」はデビューシングルのC/Wで、C/Wながら中毒度満載で絶大なインパクトを誇っている。そして「ドキ ドキド」はその「100%サイダーガール」の歌詞を変えたロックアレンジVer.で、トリの「100%サイダーガール(Retro Future Mix)」は言うまでもなくそのファミコン風インストアレンジVer.。1曲だけでも中毒度満載なのに、これが3曲も合間合間にあるとまさしく脳内「100%サイダーガール」。気付けば「らーずべりーみるーふぃーゆ♪」と職場でも口ずさみかけそうなマジ「100%サイダーガール」!やべぇよ…やべぇよ。
最初にも書いたようにアニかわポップ、シリアスと幅広い曲調をやっていて、2人の声を味わいながら楽曲性も楽しめるアルバムだった。キャラを含めて2人のことが好きな人は迷わず聴くべし!

戻る