アルバムレビュー(改)
乙女新党
『乙女新党 第一幕 ~始まりのうた~』

アイドルグループ・乙女新党の1stアルバム。

01. 乙女新党のうた
02. 乙女の365日
03. もうそう★こうかんにっき
04. ボクだけの世界
05. 2学期デビュー大作戦!!
06. ときめき☆パラドックス
07. わんだほーにゃんだほー
08. お受験ロックンロール
09. わっしょいクリスマス
10. サクラカウントダウン
11. 始まりのうた
2014年6月25日発売 ふわふわれこーど 48分15秒 ★★★★☆
 
「ポジティブな二軍ほぼ中学生」アイドルグループとして結成(間もなく最年長の高橋優里花が中学を卒業したので「ほぼ中学生」に)され、アニメ『GJ部』のOPテーマ「もうそう★こうかんにっき」でメジャーデビュー。 1年で4枚のシングルをリリースのち、アルバム発売となった。初回限定盤にはDAIKANYAMA UNITでの2ndライブDVDとブックレットが付属。 また、今作発売直前に卒業を発表した葵わかな・荒川ちかにとってはこれが最初で最後のアルバム作品に。
 
「もうそう★こうかんにっき」の破壊力
「クラス内ヒエラルキーそう誰が決めたわけでもなくいつの間にか作り上げられる1軍2軍3軍…」
この1曲で衝撃の出会いを果たしてしまいました、「もうそう★こうかんにっき」。(『GJ部』を毎週観ていたのもあって)すっかり完全に中毒になってしまって。その曲で作詞した前山田健一は実はそれでしか関与していなかったりするけど、全体には所謂ヒャダイン系飛び道具グループに近い存在感。「乙女新党のうた」は自己紹介ソングで元気一杯にはっちゃけてるし、「乙女の365日」もまさに中学生アイドルな若さ希望一杯。そんなノリで「もうそう★こうかんにっき」が繰り出されるわけで、思わず立ち上がるほど沸き立たないわけがない。 「もうそう★こうかんにっき」が好きならそのままストレートに迷わずレッツゴー!なアルバムなのは間違いない!
 
いたいけな二軍中学生、無邪気なフレッシュさ
「2軍(ほぼ)中学生」をコンセプトに結成されただけあって、元気一杯フレッシュな曲調が多くて、歌詞もどこにでもいそうな一歩踏み出せない女の子の学生生活を描いた曲が多い。そんでその枠の中で曲幅もそれなりに広く、これからスタート!という勢いな曲もあれば、「お受験ロックンロール」は受験勉強を歌っていて、乙女新党王道のはっちゃけを見せながらも爽やかに切なさを感じるし(サビは放課後ティータイム「U&I」をちょっと思わせるなと思った)、「サクラカウントダウン」は早くも卒業桜バラード。メンバーが高校生に突入するのに合わせて作られたんだろうけど、デビュー1年で青春駆け上がりすぎ。中学生って一番そういう切なさを感じる世代ではあるけどなぁ…(振り返り遠き日)。 という、希望に溢れた10代の女の子らしい前向きさに溢れているアルバムでもある。無邪気で輝いていて眩しい。アイドルを応援する時の、「自分の娘を見守るような感覚」が何となくわかったような…気がする。
また、乙女新党自身もアルバム発売直前にメンバーが入れ替わったり、リーダー高橋も来年には早くも高校3年生。 いつまでこのフレッシュさを保てるのか、どういう軌跡をこの子らが辿っていくのか、非常に興味深いし楽しみ。
最後もしっとりと力強い「始まりのうた」。乙女新党の未来のロードをこれからも見守っていきたい。

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