アルバムレビュー(改)
大原櫻子
『HAPPY』
大原櫻子、1stオリジナルアルバム。
No. タイトル 1. Over The Rainbow 2. サンキュー。 3. 瞳 4. 無数のガールフレンド 5. 明日も 6. 頑張ったっていいんじゃない 7. Happy Days 8. のり巻きおにぎり 9. READY GO! 10. ただ君のことが好きです 11. ちっぽけな愛のうた 12. ワンダフル・ワールド
2015年3月25日発売 ビクター 52分21秒 ★★★★★ シングル「頑張ったっていいんじゃない」「サンキュー。」「瞳」、映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』劇中バンド・MUSH&Co.名義の「明日も」、小枝理子&小笠原秋名義の「ちっぽけな愛のうた」を収録。2013年に映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』のヒロイン役にいきなり大抜擢され、劇中バンドのボーカルとしても大々的な女優&歌手デビューを果たした。「ちっぽけな愛のうた」「明日も」は劇中で歌われた曲。その後に劇中バンドのスピンオフとして「頑張ったっていいんじゃない」がリリースされ、「サンキュー。」で完全単独名義での歌手デビューとなった。
全力のポップスとボーカルによる全力のガールズポップ「Over The Rainbow」の名曲…というかとにかく異常な気合いの入りっぷりに全部持っていかれた。売れ線ど真ん中、素人の自分でもすぐわかるぐらい煌いたバンドポップスアルバム。総指揮プロデューサー&作家に亀田誠治を迎え、聞くところによるとミスチルと同じエンジニアなど一流スタジオミュージシャンを招きまくったようで絶大な予算を投下。それでハズレになることは絶対ないだろっていう。デビュー前に映画劇中歌で歌った2曲も馴染んでいる(というか映画の延長線そのままにデビューした勢い)し、「Over The Rainbow」は勿論「無数のガールフレンド」もシングル曲にならないのがおかしいぐらい隙が無い。
それでいて大原櫻子のボーカルも全力でピュア、爽やか。健康的可愛さ。なんというか眩しい。若さ、煌き、輝きを兼ね備えた10代女の子の至高の煌きのガールズポップな1作。少なくともこれを聞いて「ごめん、無理…」ってなる男性リスナーはいないと思う。
ただ…あまりに1stから至高すぎて、既に最高傑作確定なんじゃというか、1stにして越えられない壁になったんじゃないかとも…。いくら曲の良し悪しがあってもこの煌きは10代でしか出せないだろうし、そこまでヒットしたかと言われれば微妙でこんな高そうな予算を2ndにも割けるのかどうか、これから一体どうなるのかなぁ…。