アルバムレビュー(改)
牧野由依
『天球の音楽』

牧野由依1stオリジナルアルバム。

No. タイトル
1. オムナ マグニ
2. ウンディーネ
3. 幸せのため息
4. もどかしい世界の上で
5. シンフォニー
6. ユーフォリア
7. ジャスミン
8. 夏休みの宿題
9. 髪とヘアピンと私
10. ユメノツバサ
11. 永遠の想い
12. CESTREE
13. 雨降花 -Album Version-
14. アムリタ
2006年12月6日発売 ビクターエンタテインメント 60分5秒 ★★★★☆

シングル「アムリタ」「ウンディーネ」「ユーフォリア」「もどかしい世界の上で」収録。元は子役出身の女性声優だが、4歳からピアノを習っていた縁で映画監督の岩井俊二と出会い、制作映画のピアノ劇伴を手掛けるなどの音楽活動も並行してスタート。05年に『創世のアクエリオン』EDテーマ「オムナ マグニ」を歌って以降はアニメタイアップ/声優中心の活動にシフトし、シングル「アムリタ」で本格的にCDデビューを果たした。

 

ふわふわ癒し系ウィスパーボイス

正直この方の当時の出演作は全く知らなかったが(『Angel Beats!』遊佐、『ステラ女学院C3部』ゆら以降な世代)、2010年にMJのアニソンSPで「もどかしい世界の上で」を歌っていたのに魅かれてマイブレイク。ふんわりしっとりな癒し系ウィスパーボイス。坂本真綾ともちょっと系統が違う、耳に吐息を吹きかけるような歌声というか。「もどかしい世界の上で」が極上の名曲なのは言うまでもないとして、とにかく癒し空間に浮遊したふわふわした感覚になれる「ユーフォリア」やアコースティック風で若干こざっぱりな「夏休みの宿題」のようなポップスな曲中心と思えば、「ユメノツバサ」はちょっとかっこよさげなバンドサウンドのミディアムバラードだったりとそれなりに曲幅が手広く。それでいて、牧野さんの声が乗っかると全て妖精の歌声かのような癒し系ミュージックになってしまうという心地良さでたまらない…。今まで聴いてきた女性ボーカルの中で一番かもしれない…。そんな魅力が1stにして凝縮されたThis is 牧野由依ワールドなアルバムである。

「もどかしい世界の上で」以外そこまで突き抜けた曲があるわけではないものの、全体的に心地良い音楽に浸れる1作。ヒーリング効果抜群

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