アルバムレビュー(改)
倉木麻衣
『Fairy Tale』

倉木麻衣の3rdアルバム。現役高校生としてデビューした、倉木麻衣の10代最後のアルバム作品でもある。

01. Fairy Tale ~my last teenage wish~
02. Feel Fine!
03. Ride on time
04. Key to my heart
05. Winter Bells
06. Loving You...
07. Can't forget your love
08. Trip in the dream
09. Not that kind a girl
10. Like a star in the night
11. 不思議の国
12. fantasy
2002年10月23日発売 GIZA Studio 56分43秒 ★★★★☆
 
「FAIRY TALE」=「おとぎ話」
基本的に路線はR&B+伸びやか美しボーカルな前作の延長線上。しかし、シングルでも「Feel Fine!」や「Winter Bells」と弾けた曲が増え、「Like a star in the night」「不思議の国」のようなロマンチックで可愛らしめな歌詞の楽曲が次々登場。というものの、このアルバムはまさにタイトル通り「おとぎ話」がテーマの作品だった。
小学校時代はコナンで聴きまくったな…という代表曲「Winter Bells」が今までの倉木麻衣よりえらいキラキラポップな空気だったのでどうアルバムに溶かすかというところ、全体までそういうふんわり和やかな世界観になりました…という感じ。今まで以上にポップなラブソングの度数が高かったり、「Like a star in the night」では「不安な気持ちを消して この願いを叶えて」とか「深い空の色探す南十字星 そして出逢った頃のあのトキメキ感じてる」とか、R&Bトラックを完全に捨て去ってメロディもアレンジも歌詞もロマンチックな曲だったり。「Trip in the dream」はダンサブルな曲で、「後どのくらい?夢は重くない?だけど次から次へとQuestion負けちゃいそう」「I'll make you laugh! そしてI'll make you love! すべてココロのActionもっと熱く教えて君を」と、ノリノリ強気に10代の女の子らしい茶目っ気を放っていたり。なんだか…これは可愛いぞ…。 前2作より断然に倉木麻衣のキャラクターが身近に感じられるアルバムだと思う。
 
3rdアルバムが勝負作!
「3rdアルバムが勝負作」という一般論があるように、クール=倉木麻衣という殻を一歩破った勝負作。 最初は薄味だと思ったけど、イメージを掴むために何度か聴いてたら気付いたらヘビロテしてて、かなり好きなアルバムになった。 ただ全体的にマイルドすぎるのは否めなくて、このコンセプトに入り込めるかどうかで賛否が分かれてくるのかな…?とも。
10代らしい輝きがある、倉木麻衣でも異色な「可愛いは正義」なアルバム(どんなまとめだよ)。

戻る