アルバムレビュー(改)
GLAY
『SPEED POP』

GLAY、1stオリジナルアルバム。

No. タイトル
1. SPEED POP (introduction)
2. HAPPY SWING
3. 彼女の"Modern..."
4. ずっと2人で…
5. LOVE SLAVE
6. REGRET
7. INNOCENCE
8. Freeze My Love
9. 真夏の扉
10. Life ~遠い空の下で~
11. JUNK ART
12. RAIN
1995年3月1日発売 PLATINUM RECORDS
エクスタシーレコード
東芝EMI
62分28秒 ★★☆☆☆

シングル「RAIN」「真夏の扉」「彼女の"Modern..."」「Freeze My Love」、C/W「Life ~遠い空の下で~」「INNOCENCE」「REGRET」を収録。GLAYファンには言わずと知れた名曲「ずっと2人で…」も後にシングルカットされた。デビューからのシングルとC/Wをとにかく詰め込んだ上に1曲目はインストなので、初出のボーカル曲は3曲という超初期ベスト仕様。また、この頃まではNOBUMASAがドラマーとして在籍していたが、初期GLAYはとにかくドラマーがとにかくコロコロ変わるバンドだったらしく、「真夏の扉」「Life ~遠い空の下で~」ではインディーズ時代のメンバーAKIRAが演奏、他はサポートメンバーが代わる代わる担当。NOBUMASA自身もライブでの演奏のみで即脱退してしまったので、実はNOBUMASAが演奏した音源は1曲も存在しないという…。

またプロデューサーもGLAYお馴染みの佐久間正英になるまで右往左往があったようで、デビューはYOSHIKIプロデュース、2ndは土屋昌巳と転々。3rdにして佐久間正英と出会い長年の付き合いとなった。

 

V系していた頃の初期GLAY

YOSHIKIプロデュースというお膳立てやジャケットでもわかる通りにデビュー初期はTHE ヴィジュアル系バンドとして活動。当時の姿も「お前ら誰?」と言いたくなるほどヴィッジュアルヴィッジュアルしている。中学時代に観たGLAYのMステ初登場映像はホラー的なインパクトを俺に与えた。そんな初期だけあって以後とは雰囲気が違う。妙に軽い曲が多くてインパクトに欠けるし、プロデューサーやメンバーが安定しなかったからかサウンドにも一貫性があんまりない(シンセが鳴り響く「真夏の扉」が顕著)。結局どんなバンドなのかがよく見えず、敢えて例えるとすればちょっとポップなV系バンドって感じ。しかし既に「ずっと2人で…」という名曲を生み出しているように後に発揮されるGLAYの良さの片鱗は垣間見え、プロデューサーとメンバーが固定した次回作で一気にブレイクするのでまだ発展途上だったんだろうなぁとも思った。GLAYの原点を知る上では欠かせない1作には間違いないけども、一から振り返る上で一番最初に聞くアルバムとして選ばなくてもいいかと思う。一通りGLAYを追った後に聴いてみたら違いを楽しめそう。

執筆:2015/10/15

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