アルバム感想(仮)
藤巻亮太
『日日是好日』

藤巻亮太、2ndオリジナルアルバム。

No. タイトル
1. 花になれたら
2. Weekend Hero
3. 回復魔法
4. 日日是好日
5. 8分前の僕ら
6. 夏のナディア
7. My Revolution
8. 大切な人
9. かすみ草
10. 春祭
11. おくりもの
12. ing
2016年3月23日発売 ビクター 52分22秒 ★★★★★

シングル「ing」「大切な人/8分前の僕ら」収録。前作より3年5ヶ月ぶりのオリジナルアルバム。前作以降スランプに陥ったらしく、シングルリリースを経て徐々に復活していった。今作リリース時には歌番組でレミオロメン時代のヒット曲をセットで歌うプロモーションがよく見られた。

 

迷いを吹っ切った軽やかさ、力強さ溢れる名盤

藤巻亮太のソロは前作のシングルが重くて暗かったので敬遠していたものの、今回のリード曲「日日是好日」はとにかく前向きな力強さを感じて胸にディーンと来たので手に取ってみた。1曲目の「花になれたら」から凄まじい開放感「回復魔法」もレミオ時代では想像できない軽やかさ。売れ線やポップさを狙って出していたレミオロメンでは感じなかった、肩の力が抜けたナチュラルさがある。全編シンプルなバンドサウンドなのが余計にそう思わせるんだろうけど、けっこうレミオロメンが全盛期に色々と重い葛藤が多くて、藤巻ソロもそれを引きずっていたイメージがあったので、その辺りの迷いを一気に吹っ切ったかのような爽快さを感じた。「まも~りたぁ~い♪」(「大切な人」)はかったるかったけど…。

実際藤巻さん自身、ソロ活動でやりたいことをやりきって前作以降スランプに陥って、レミオロメンとソロの違いは気にせず今やりたいことをやろうという結論に達したのが今作らしい。それを踏まえて聴くと、「日日是好日」は特に"迷いを断ち切って感じるままに行こう"的な自然体な力強さが伝わってくるし、軽やかな風が吹いている確かな前向きさに溢れた名盤。心を病んでからの復活に効きそう。藤巻さん、レミオロメンとしても吹っ切った新たな新境地。

執筆:2016/08/09

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