アルバム感想(仮)
back number
『シャンデリア』

back number、5thオリジナルアルバム。

No. タイトル
1. SISTER
2. サイレン
3. ヒロイン
4. 僕は君のことが好きだけど君は僕を別に好きじゃないみたい
5. 泡と羊
6. ミラーボールとシンデレラ
7. クリスマスソング
8. 助演女優症2
9. 東京の夕焼け
10. Liar
11. アップルパイ
12. 手紙
2015年12月9日発売 ユニバーサルミュージック 47分91秒 ★★★★☆

シングル「ヒロイン」「SISTER」「手紙」「クリスマスソング」、C/W「アップルパイ」「泡と羊」「助演女優症2」を収録。シングルでは以前から関与していた蔦谷好位置に加え、小林武史を新たにプロデューサーに召喚(C/Wは一貫してセルフプロデュース)。JR SKISKI、ポカリスエットといった大型タイアップを連発し、「クリスマスソング」が年末の月9ドラマ主題歌になり遂にドカンと大ヒット。その勢いの中でリリースされ、O社2週連続1位を獲得する最大ヒット作になった。

 

更に突き抜けて爽やかポップに

「クリスマスソング」が大ヒット!…な勢いで出された大ヒット作。今までのback numberもポップバンドではあったけど、今回は小林武史を大々的に呼んで振り切れてポップになった。ただ闇雲にコバタケ!ストリングス!なわけではなく、シングルは今まで以上にヒットを狙いまくったキラキラな売れ線ポップに突き抜けまくってて、かといってC/Wやアルバム曲はシンプルなバンドロックで魅せていて、全体的なメリハリが良い(小林武史が唯一関わった「僕は君の事が好きだけど君は僕を別に好きじゃないみたい」はミスチルのエンジニアを招いて、小林武史はあくまでキーボード演奏のみでめちゃくちゃ爽やかな90年代ミスチルリスペクトなバンドポップスになってるのも面白い)。あくまで小林武史に依存するわけじゃなくて、必要な時に手を加えてもらうぐらいのバランスが丁度良い。

全てにおいてポップでキャッチーで聴きやすいラブソングで固められてて、そりゃヒット間違いなし…っていうかこれでヒットしなかったら解散だよな…ぐらいにJ-POPヒットアルバムとしてこの上ない1作。相当ヒット、ブレイクへの意気込みがあったんだろうなと思う。正直歌詞に共感したりは全くしないんだけど、キラキラ感に溢れていてやっぱりヒット曲はいいぞって改めて思った。

また、ここまでの爽やかなポップさや「僕は君の事が好きだけど君は僕を別に好きじゃないみたい」みたいな長文タイトルは、よく言われるミスチルよりも90年代のビーイングっぽい印象が沸いてきた。このアルバム好きならFIELD OF VIEWの1stアルバム辺りも好きになりそう。ただそれぐらい振り切れてポップで爽やかキャッチーなので、あくまでギターロックバンドとして応援していたback numberファンは離れてしまいそうな気もするけど…。歌詞世界観や良メロはブレないとはいえ何かが明らかに変わったなとも思うし。キラキラ感溢れている裏腹、悪く言えば飽きっぽい1作でもあり、そこのところ旧来のファン的にはどうなんだろう?

執筆:2016/07/18

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