アルバム感想(仮)
Aqua Timez
『風をあつめて』

Aqua Timez、1stオリジナルアルバム。

No. タイトル
1. 1mm
2. 星の見えない夜
3. No rain,No rainbow
4. 決意の朝に
5. ハチミツ ~Daddy,Daddy~
6. 千の夜をこえて
7. green-bird(Interlude)
8. 歩み
9. マスターマインド
10. ホワイトホール
11. プレゼント
12. Perfect World
13. いつもいっしょ
14. 白い森
2006年12月6日発売 Epic Records 62分22秒 ★★★☆☆

シングル「決意の朝に」「千の夜をこえて」、C/W「歩み」、配信シングルとしてリリースされた自主制作時代の楽曲「いつもいっしょ」を収録。06年初頭のインディーズ時代に「等身大のラブソング」が話題になり、アルバム『空いっぱいに奏でる祈り』が67万枚の大ヒット。すぐ後にメジャーデビューが決定し、初のメジャーシングル「決意の朝に」も20万枚を越えるヒットを記録。今作も30万枚を突破し、メジャーでは最大ヒット作となった。

 

ミクスチャーロックバンドとしてのデビュー作

シングルで魅せたシリアスな良メロだけじゃなく、力強い曲や優しいバラード、ミクスチャーロックなど色々な楽曲を集めた多彩な1作。Aqua Timezの色々な多面性=風を集めたように表現したという意味合いがタイトルにもあるらしい。元々「等身大のラブソング」がバンドというよりラップグループみたいな曲調でヒットして、メジャーデビューしてからはシリアスな歌詞とメロディーで売れていたので引き出しが幅広く、当時の本人達はミクスチャーバンドとして売れたいという意気込みがあったので、まずは引き出しを出しきっていこうという方針だったのかな。よく言えば多彩で、悪く言えば取っ散らかってるとも言えるけど、曲調ごとに曲順が固まっているのも色んな路線が混ざっている割に聴きやすくて良い。1曲目からロックバンドらしくバシッとかっこいい。

ただ、その幅広さが魅力とはいえ…当時は、イメージと全然違う方向性を打ち出していて戸惑った印象も大きかった。実際に最初に聴いた時は1曲目からいきなりロックバンドしまくってて思わず仰け反った。かっこいいのはかっこいいんだけど、Aqua Timezにそのかっこよさは当時求めてなかったというか、特にミクスチャーロック路線は無理に尖ってる感じがしたというか。バンドが成長していくうちにそれも確かな個性として徐々に魅力的になっていくんだけども、そこで違和感を感じてAqua Timezはシングルだけでいいかなとなってしまい、オリジナルアルバムをちゃんと聴くまで10年近くかかってしまった…。じっくり聞くと良い曲は多いんだけど、シングルの一曲入魂っぷりに加えて平メロに詰め込まれた歌詞の言葉量も多いので、力んでいるというか割とヘビーで、通して聴くにはそれなりに気構えのいる1作だなとも思った。その辺り良くも悪くも空気が若い

執筆:2017/2/16

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