アルバムレビュー(改)
藍坊主
『ハナミドリ』
ロックバンド・藍坊主3rdアルバム。
No. タイトル 1. 桜の足あと 2. テールランプ 3. スプーン 4. ハニービースマイル 5. コーヒーカップと僕の部屋 6. 0 7. ジムノペディック 8. 泣いて 9. ベンチで手紙を読む老人 10. 柔らかいローウィン 11. マイホームタウン
2006年4月26日発売 TOY'S FACTORY 48分57秒 ★★★★☆ シングル「スプーン」「桜の足あと」、C/W「柔らかいローウィン」を収録。ボーカルの佐々木健太はこれまで本名で名乗っていたが、今作からhozzyに改名した。
奥深く、味わい深いバンドへ方向性が更に深化。青春っぽさはほぼ皆無になり、どっしりと構えた落ち着きのある曲がかなり増えた。言い換えると貫禄が出てきたってことでもあり(1stの段階で売れてたら「地味になった」とか言われてたんだろうけど…)、「桜の足あと」「テールランプ」を筆頭に直向きなバンドサウンドとボーカルで聴かせる泣きメロは健在。「スプーン」の日常に寄り添った温かい曲も良いし、「ジムノペディック」の激しく感情を吐いたような歌詞、「0」も淡々としたメロディーでより難解な歌詞なんだけどグイグイと掴まれる。聞けば聞くほど味が出てきて、歴代のアルバムの中で一番なんだかリピートしてしまう奥の深さがあると思う。すっかりとデビュー初期の頃から違う次元に進んでしまったけど、サウンドとボーカルの良さは全然変わらないので、良さそのままに藍坊主の進化を味わえるアルバム。