アルバムレビュー(改) 第0018回
大塚愛
『LOVE PUNCH』

女性シンガーソングライター、大塚愛の記念すべき1stオリジナルアルバム。03年12月に「桃ノ花ビラ」でメジャーデビューし、「さくらんぼ」が初登場20位から徐々に上昇していくロングヒットで大ブレイク。その流れでリリースされ、いきなり初登場3位、60万枚を超える売上を記録した。

No. タイトル
1 Pretty Voice
2 桃ノ花ビラ
3 さくらんぼ
4 Girly
5 雨の中のメロディー
6 しゃぼん玉
7 石川大阪友好条約
8 片想いダイヤル
9 ハニー
10 甘えんぼ
11 Always Together
2004年3月31日発売 avex trax 46分1秒 ★★★★☆

俺が中学時代以来の大塚愛ファンであることは移転&放置&リニューアルをとにかく繰り返したこのサイトで語られたことはあんまり無い。いや、全作アルバムレビュー更新していた時期もあったんだけど当時レビューに使っていたブログがサービス終了で消滅してしまってね!というわけで、新作発売記念。改めて大塚愛作品レビューマラソンスタートである。

「さくらんぼ」が大ヒット、「甘えんぼ」がリリースされて間髪入れずに発表されたアルバム…ということでガーリーキュートな勢いに満ち溢れた作品。一曲目の「Pretty Voice」から歌い出しサビがキャッチー全開で「さくらんぼ」から入ったリスナーの心を鷲掴みしまくり。デビュー曲の「桃ノ花ビラ」の沖縄テイストでワンクッション置いた後すぐに「さくらんぼ」で畳み掛ける。適度にキュートでキャッチー、「石川大阪ウォウウォウイェイイェ~」(タイトル違)みたいな中毒ネタソングがあれば「雨の中のメロディー」のようなバラードもあり、デビュー曲は沖縄テイストだったりと割と曲の幅も広くて飽きず楽しめる。「片想いダイヤル」の明るさと可愛さはまさに絶妙。「さくらんぼ」を頂点にしてどれも適度な可愛さキャッチーさだったのがバランス良かったんだと思う。後に「初期の曲はインパクトに残すために考えてやっていた」と語っており、今にしてみればこの可愛さとインパクトは計算だったんだろうけど、とにかく「さくらんぼ」の破壊力が凄すぎてそんなことは考えもつかない勢いである。ラスト前には大塚愛史上最高のピュアバラード「甘えんぼ」。合唱系応援歌「Always Together」でしっかりと締め。

"「さくらんぼ」でブレイクした大塚愛"の可愛さをとにかく抽出した一作。今振り返ればここまでそれを全面に出した作品ってこのアルバムだけだったりして、だんだんと本人からアイドルっぽさが薄れてあれから10年も経てば流石に時代を感じてきてしまうところもあるんだけど、中学時代リアルタイムの思い入れも込みで「さくらんぼ」と共に未だ色褪せない一作である。大ブレイクの勢いって眩しい。

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