アルバムレビュー(改) 第0008回
日向美ビタースイーツ♪
『ひなビタ♪ORIGINAL SOUNDTRACK』

KONAMIが提供している「REFREC BEAT」を始めとしたアーケード音楽ゲームより生まれた音楽配信企画「ひなビタ♪」のサウンドトラックCD。サントラという名目ではあるが、企画の主人公のキャラクター達による日向美ビタースイーツ♪というガールズバンドのアルバム…という形態。KONAMIの公式ショップ、Amazonで限定発売。現在入手困難(自分は買った友人から借りた)。

No. タイトル 歌唱メンバー
1 恋とキングコング 山形まり花(CV:日高里菜)
2 イブの時代っ! 和泉一舞(CV:津田美波)
3 めうめうぺったんったん!! 芽兎めう(CV:五十嵐裕美)
4 とっても、とっても、ありがとう。
春日咲子(CV:山口愛)
5 虚空と光明のディスクール 霜月凛(CV:水原薫)
6 凛として咲く花の如く ~ひなビタ♪ edition~ 日向美ビタースイーツ♪
7 ひなちくんのうた くりむ
8 恋とキングコング(練習@シャノワール ver.) 山形まり花
9 イブの時代っ!(練習@サウダージver.) 和泉一舞
10 めうめうぺったんたん!!(練習@サウダージver.) 芽兎めう
11 とっても、とっても、ありがとう。(練習@シャノワールver.) 春日咲子
12 虚空と光明のディスクール(練習@サウダージver.) 霜月凛
13 ひなちくんのうた(まり花&一舞ver.) 山形まり花&和泉一舞

2013年9月18日発売 コナミデジタルエンタテインメント 40分29秒 ★★★★☆

大学の友人のプッシュで知った「ひなビタ♪」企画。元々リフレクをゲーセンに行ったら少しやるレベルのにわかプレイヤーで「イブの時代っ!」いい曲やなぁ、と思っていたぐらいだったのが…。はぁ…イブちゃん最っ高やな…。因みに「ひなちくんのうた」はバンド関係無しに主人公達が住む商店街のイメージソング。原品は返してしまったが特典にはイラスト集と商店街の設定等が書かれたブックレットが付属。楽曲はCD以外にもiTunesで新曲含めて続々配信中。まずは公式HPをチェック!

恋とキングコング / 山形まり花
いきなりバンドじゃねぇじゃんか!とツッコみたくなるピコピコサウンドで始まる(キーボード担当だからかな?)電波気味ソング。「ひなビタ♪の池沼キャラといえばめう」という風潮はあるが、この子もかなり大概である。そんなマイペースで元気にほわほわしているまり花らしいほわほわなポップソング。王道すぎず電波すぎず、案外メンバーソロの中では一番バランスのいい曲かもしれない。

イブの時代っ! / 和泉一舞
我らがイブちゃんのソロ。こちらは初っ端からバンキッシュなバンドロックが鳴り響くガールズロック。勝気で田舎娘なイブのキャラクターが全面に押し出されて勢いたっぷりに駆け抜けていく。中の津田さんの芯が強い歌声も健在でキャラにハマりまくりで最高。まあこのアルバムのソロ曲どれも言えること、各キャラクターの個性を知ってるからこそ映える歌詞や曲という前提はあるけども。「いっ田舎とか…違うし!」が強烈に可愛すぎやでぇ…。

めうめうぺったんたん!! / 芽兎めう
音ゲー少しでもやってるなら知ってる人は多いんじゃないかと思う。最強の電波ソング。「イブの時代っ!」とは別のベクトルで勢いたっぷりに駆け抜ける…というか、畳み掛ける超絶楽曲。それでいてイントロからハマりまくって何度もウォークマンで再生したくなるから完成された電波ソングってこえーよな…。声は五十嵐裕美さん。ああ道理で似てる…って、声まんま杏じゃん!セリフのめうめうボイスがあまりにも似すぎて思わず笑った。

とっても、とっても、ありがとう。 / 春日咲子
「ひなビタ♪」の不人気キャラ=咲子みたいな風潮やめなさい。大人しいアコースティックギター担当の子ということでアコースティックな王道ポップソング。J-POPリスナーとしてはこれが超王道線。咲子の純朴清楚さ、優しさ、その中に隠れる寂しさが表れている名曲。しかし畳み掛ける系の曲が多いこのアルバムにとって、この曲はかなり退屈に映る人も多いのかもしれない…。聴いてるだけで癒される。「イブの時代っ!」と並んで好きな一曲。

虚空と光明のディスクール / 霜月凛
黒髪+凛=一匹狼系クーデレ。哲学、文学を好む彼女らしい「文学少女ロック」楽曲というか。あっこういう曲ロキノン系女子が好きそう担当のエレキギターを活かしつつクールで幻想的に、最後まで淡々と歌い上げていく涼しげなロック。まさに「美しい」「終末的」という言葉が似合いそう。それぞれのベクトルで元気な曲が前半続いたので咲子と凛がいい清涼剤になっていてイイネ。

凛として咲く花の如く / 日向美ビタースイーツ♪
音ゲープレイヤーなら言わずと知れた名曲のカバー。「凛」として「咲」く「花」の如くなんですよね。ほらやっぱり咲子って重要キャラじゃん!曲自体の名曲っぷりは言及不要、歌い出しのソロ回しはかっこよすぎて痺れること不可避。この曲を演奏するバンドの姿は映像で見てみたいなぁ…。是非アニメ化で!
 
「ひなちくんのうた」は割愛。8曲目以降はそれぞれのソロ曲をメンバーが練習する風景を描いたデモトラック風音源。寂れた商店街を興すためにバンドを結成というストーリーがしっかりしていて、公式HPでは難しい音楽用語をメンバーの対談形式で解説したり、Webラジオ、Facebookを展開してリアルタイムでバンドの活動をお届けしたりと、かなりバンドとキャラクターの背景が徹底して演出されている。「音ゲーでプレイする曲」という前提もあってかなりキャッチーで面白い曲が勢揃いで楽しめたし、今後の展開次第ではかなり面白いコンテンツになってきそうである。まずは入手困難なこの作品の入手源を…。音楽配信はあまり使わないので例えば公式動画とか、もっと身近に曲を入手できる環境がほしい。

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