アルバムレビュー(改) 第0006回
Ray
『RAYVE』

女性アニソン歌手・Rayの1stオリジナルアルバム。2012年にアニメ『あの夏で待ってる』OPの「sign」でデビュー。続いて『ToLOVEるダークネス』『AMNESIA』という好タイアップをゲットして新人若手アニソン歌手としての地位を確立中。これまでのシングル「sign」「楽園PROJECT」「Recall」を収録。

No. タイトル
1 Over ride
2 告白
3 Party time!
4 sign
5 向日葵
6 ひかり
7 凪-nagi-
8 楽園PROJECT
9 baby♥macaron
10 Sweet days
11 Recall
12 Altair
13 As for me

2013年6月5日発売 RONDO ROBE(ジェネオン・ユニバーサル) 61分30秒 ★★★☆☆

ここ最近ChouChoや黒崎真音の台頭もあってか声優以外のアニソン歌手も息を吹き返しているように思える。その中でもビジュアル超重視、愛くるしい童顔(世間一般で言うロリ系?)と素晴らしい巨乳一歩間違えればAV女優期待の女性シンガーRayちゃんの登場である。音楽制作集団I'veがプロデュース、デビュー曲の「sign」はKOTOKO(一応補足しておくとKOTOKOはI've離脱組)が作詞している他、川田まみや黒崎真音といったI've系シンガーも作詞に参加している。

I've系アーティストということで、モロに先輩方の影響を受けたようなデジサウンドポップが主流の路線になっている。見た目がめちゃくちゃカワイイ系なのにクールな曲が続くなぁ…というのが楽曲面での第一印象だった。全面的にボーカルにエフェクトがかけられていてやや奇妙な感じはするが、そこがまだ拙い歌唱力(2012年のアニサマでの歌声がガタガタだった)をカバーする意味でも、「作られたアイドル感」を演出する意味でもGOODなのかもしれない。クールな楽曲だけでなく「sign」「向日葵」は80年代を思わせるようなアイドルポップ調、「告白」「baby♥macaron」ではキュートでファンシーな世界観が炸裂。爽快ポップな「Sweet days」では大サビ前の間奏でセリフまで繰り出しているのでRayのビジュアルを活かしていこうと模索しているのは間違いないはず。そうなると目指す先輩はKOTOKOになりそうだが…。I'veサウンドは最初から完成されきっているようなイメージが強いのでこれからどれだけ独自カラーを出していけるか、ロリ巨乳シンガーRayという素材を活かせるかが課題になってきそう。「楽園PROJECT」「Recall」はアニサマでの生バンド演奏で化けたと思ったので、個人的にはもっと生バンドを取り入れてほしい。…でも、そうなるとI'veに求める要素じゃなくなるのかなぁ…。

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